クロスバイクの修理・点検時にはブレーキシューの交換をお勧めすることがあります。
厳密にはまだ交換しなくても大丈夫なのですが…。 と、言うのは交換推奨ラインというのが大概のブレーキシューには刻まれていて、このブレーキシューだと「たぶん」溝が無くなったらではなくて上の面に入っている線に掛かったら。 一体型のシューなのでそこまでは大丈夫といえば大丈夫かもしれません。 が、さすがにその前に交換しておいた方が無難です。簡単に見分けるとするとやっぱり「溝が消える前に」です。 溝が消えるとブレーキシューは雨天時の効きが極端に悪くなるはずです。ブレーキシューの面とリムの面の間に水が付いて濡れているのがブレーキが効かない理由なのですが、溝が無いと水捌けが悪くなってしまうからでしょう。氷の上を滑るようにブレーキが効かない状態が長く続いてしまいます。そんな状態ではやっぱり乗りたくないでしょう?
今回はその前に交換です。 これにはもうひとつ理由があります。ブレーキシューが減るということは「ブレーキの握りが深くなってしまう」ということです。レバーを深く握ってもなかなか効く感じがしなくなります。とくにクロスバイクで使われているVブレーキと言うタイプのブレーキはブレーキシューの減りが大きくなってくると均一にブレーキシューが減らなくなってしまい、リム面にシューが食いついて離れなくなってしまったりします。ブレーキがシューシューとこすれて掛かりっぱなしになるというような時はブレーキシューが減っていることが大いに関係しています。Vブレーキの場合、減ってくるとブレーキ本体が戻りにくくなることがあるようでリム目に擦ってることが多々あるんです。(ワイヤのグリスアップも大いに関係します)、。ブレーキ面のあたりを調整してしまえば多少は良くなりますが、ブレーキの引き量も調整しなおししなくてはならないため、色々な調整を覚悟して使わなければなりません。最後まで使い切るという精神で臨むなら良いのですが、調整もしなくてはならない簡単なことではないですね。全体を見た時の安全とコストバランスを考えると小さい部品に関しては「早め」の方が正解ではないかと思います。どちらにしてもクロスバイクのVブレーキはメンテナンスが頻繁に必要なタイプのブレーキではありますね。
さて、すでにクロスバイクと言うジャンルでも「ディスクブレーキ」が採用されたバイクが徐々に増えてきました。 ブレーキ鳴きの問題などを抱えていることはありますが、僕がお勧めするなら「ディスクブレーキを採用したクロスバイク」です。 ブレーキの効きの良さはもちろん、ブレーキシューの交換のしやすさ、調整の簡易さ(初期設定は面倒ですが一旦設定すればほぼ位置調整がいりません)を考えてみるとメンテナンスのしやすさはディスクブレーキの方が良いですね。と、いうことでクロスバイクを購入の際はブレーキにも目を向けてもらえるといいかなと思います。
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